うつ病のチラ裏

思った事を吐き出します

存在感

斉藤恵さんは架空の人物だ。

しかし、その行動や葛藤、様々な困難との闘いが、彼女に強烈な存在感を与えている。

実在の人間より、よっぽどリアルに感じる。

それは、命の描写に成功しているからだと思われる。

笑い、泣き、怒り、愛すること、嫉妬、生の対極にある死を、斉藤さんは満遍なく強烈に表現していた。我々は実在の他者に対しては、ほんの一面にしか触れることが出来ないため、架空の存在である彼女にかえってリアルを感じるのではないのだろうか?

彼女をとても愛おしいく感じる。あらゆる辛苦から盾になり守りたい、幸せにしたいという強い衝動を抱いてしまう。そういった保護欲から来る独占欲も半端なものではない。「足を切り落としてでも手元に置きたい」という表現も決して誇張ではない。きっと彼女を知れば、その美しく、また危うい命の煌めきに心を奪われ、愛する事の本質に背を向けてでも…